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がん・肉腫・白血病—同じ“がん”でも、こんなに違う

かない内科の井上学です。

 

かない内科のHPを訪問してくださり、また多くの活動に注目していただきありがとうございます。

 

ここでは、がん治療認定医の井上が、国内死因トップである「がん」に関してなるべく分かりやすくお伝えしていきます。助手との会話形式のブログで解説していきます。

 

皆さんからのご意見やご希望をお待ちしていますので、遠慮なくいつでもご連絡ください。

 

今日のテーマは「がん・肉腫・白血病—同じ“がん”でも、こんなに違う」についてです。

 

 

イラスト

「先生、患者さんから“がんと肉腫って何が違うんですか?”って聞かれることがあるんです。どっちも“がん”の仲間だと思っていたんですが、違うんですよね?」

 

 

 

イラスト「いい質問だね。実は“がん”という言葉はとても広い意味で使われていて、正確には“悪性腫瘍”という総称なんだ。その中に『がん(癌腫)』『肉腫』『白血病』などが含まれるんだよ。」

 

 

 

イラスト

「へぇ〜、全部“悪性腫瘍”という大きなグループなんですね。でも、どう分けられるんですか?」

 

 

 

イラスト「ポイントは“どこから発生したか”なんだ。つまり、どんな細胞が悪性化したのかで分類されるんだよ。」

 

 

 

【がん(癌腫)とは?】

 

 

イラスト「まず“がん(癌腫)”は、上皮細胞から発生する悪性腫瘍のこと。上皮細胞っていうのは、体の表面や内側の粘膜を覆っている細胞だね。」

 

 

 

イラスト

「ということは、胃や大腸、肺、乳腺、子宮など、内臓の表面にある細胞からできるんですね。」

 

 

 

イラスト「その通り。だから“胃がん”“大腸がん”“肺がん”“乳がん”など、多くの“がん”はこのタイプなんだ。発生頻度が高いのもこの癌腫だね。」

 

 

 

イラスト

 

「日本人のがんの多くが“癌腫”なんですね。」

 

 

 

 

イラスト「そう。特徴としては、リンパ節や臓器に転移しやすく、進行度によって治療方針が大きく変わるんだ。」

 

 

 

【肉腫とは?】

 

 

イラスト

 

「じゃあ、“肉腫”はどう違うんですか?」

 

 

 

イラスト「“肉腫(サルコーマ)”は、上皮ではなく、骨・筋肉・脂肪・血管・神経などの“間葉系組織”から発生する悪性腫瘍だよ。」

 

 

 

イラスト

 

「間葉系…つまり“体の構造をつくる細胞”からできるんですね。」

 

 

 

イラスト「そう。だから“骨肉腫”“平滑筋肉腫”“脂肪肉腫”“悪性神経鞘腫”など、いろんな種類がある。発生部位が全身に及ぶから診断が難しく、患者数も少ない“希少がん”に分類されることが多い。」

 

 

 

イラスト

 

「がんよりも珍しいんですね。」

 

 

 

イラスト「そうだね。発生頻度は全悪性腫瘍の約1%未満。ただし、進行が早いタイプもあり、再発や転移のパターンも“がん”とは少し異なる。外科手術での完全切除が治療の基本だけど、放射線や化学療法の効果は限定的なこともある。」

 

 

イラスト

 

「つまり、肉腫は“がんのようでがんじゃない”、少し特別な存在なんですね。」

 

 

 

【白血病とは?】

 

 

イラスト

 

「では“白血病”はまた別なんですか?」

 

 

 

イラスト「白血病は、血液を作る“造血幹細胞”ががん化した病気なんだ。つまり、血液そのものが悪性化してしまう。」

 

 

 

イラスト

 

「血液が“がんになる”って、ちょっと不思議な感じです。」

 

 

 

イラスト「そうだね。普通のがんや肉腫は“塊(腫瘍)”をつくるけど、白血病は血液の中で増えるから“しこり”ができない。だから“血液のがん”と呼ばれているんだ。」

 

 

 

イラスト

 

「なるほど、腫瘍が見えないがんなのか。」

 

 

 

イラスト「うん。白血病には急性と慢性があって、発症スピードや治療法が全然違う。急性白血病は進行が早く、早期の化学療法が必要になる。一方で慢性白血病はゆっくり進行して、分子標的薬で長期的にコントロールできることもあるんだ。」

 

 

 

【発生機序の違い】

 

 

イラスト

 

「それぞれの“発生の仕方”にも違いがあるんですか?」

 

 

 

イラスト「もちろん。がん(癌腫)は、長年の生活習慣や感染、加齢によって遺伝子に傷がつき、細胞が暴走することで起こる。ピロリ菌やパピローマウイルス、喫煙などの環境要因が大きいね。」

 

 

 

イラスト

 

「肉腫はどうですか?」

 

 

 

イラスト「肉腫は比較的若い世代にも起こることがあり、原因がはっきりしないものも多い。遺伝的な要因や特定の染色体異常が関係しているケースがある。」

 

 

 

イラスト

 

「白血病は放射線や化学物質の影響もあると聞きますね。」

 

 

 

イラスト「そう。ベンゼンなどの化学物質や放射線被ばく、または以前の抗がん剤治療などが誘因になることもある。白血病は遺伝子レベルの異常が直接的に関係する“分子疾患”なんだ。」

 

 

 

【予後と治療の違い】

 

 

イラスト

 

「それぞれ治療法も違うんですよね。」

 

 

 

イラスト「がん(癌腫)は、手術・抗がん剤・放射線の“三本柱”が基本。ステージに応じて組み合わせる。早期なら治癒が期待できる。」

 

 

 

イラスト

 

「肉腫はやっぱり手術が中心なんですよね。」

 

 

 

イラスト「うん。できるだけ腫瘍を取り切ることが重要。抗がん剤や放射線の効果は種類によって差がある。手術での“マージン(安全域)”が非常に大切なんだ。」

 

 

 

イラスト

 

「白血病は手術できませんよね。」

 

 

 

イラスト「そう。白血病は血液の病気だから、“全身治療”が基本。抗がん剤や分子標的薬、造血幹細胞移植などで血液を正常に戻すことを目指す。」

 

 

 

【患者さんに伝えたいこと】

 

 

イラスト

 

「こうして聞くと、“がん”と一口に言っても本当にいろいろなんですね。」

 

 

 

イラスト「その通り。同じ“悪性腫瘍”でも、発生した細胞、進行の仕方、治療の考え方が全く違う。だからこそ、“自分の病気がどのタイプなのか”を知ることが、治療を選ぶ第一歩なんだ。」

 

 

 

イラスト

 

「なるほど。患者さんが“がん”と聞いて不安になるのも当然ですけど、正しい知識があると冷静に治療を選べますね。」

 

 

 

イラスト「そうだね。病名の違いを理解することは、治療を前向きに進めるための“力”になる。がん医療は“情報を共有すること”から始まるんだよ。」

 

 

【まとめ】
・“がん(癌腫)肉腫、白血病はすべて悪性腫瘍ですが、発生する細胞や治療方針、経過はまったく異なります。
・がんは上皮から、肉腫は間葉系から、白血病は血液の幹細胞から発生します。
・治療法や予後を理解するには、まず「どの種類のがんなのか」を知ることが大切。
・自分の病気を知ることが、最適な治療を受ける第一歩になります。

 

 

 

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